ベガルタと楽天
私が考える“共存”とは
 いろんなメールをもらうが、お前の態度はいい加減だ、と指摘されてしまった(苦笑)ので、今回のお題は、「ベガルタと楽天」である。
 毎日新聞の宮城県版に自分の思いはすべて尽くしたのでそちらを見ていただきたいと思う。
 毎日の記事とは元日から始まった特集「楽天・ベガルタ協奏曲」である。
 この中で私は「楽天は商売人。とことんやるでしょうね。我々サポーターが楽天憎しというのはいい。でも、フロントはそうであるべきじゃない」と、まずファン・サポーターとフロントの対応の違いを述べた。
 サッカーファンが経営のことを気にしながら応援なんかできるわけはないのだ。だから、一部の人が言っているような、仙台人が楽天とベガルタ両方を応援すべき、というようなことを各個人に“押し付ける”のは間違いなのだ。
 前々から、ベガルタ関係の人にも「泉中央駅」だけで満足しないで、JR仙台駅を降りたら、ベガルタ一色という状態を是非実現してほしいし、それに向かって努力してほしい。また、仙台駅構内にグッズショップを作ってほしい。などと、呼びかけてきたが、経費の前に実現はしていない。
 ところが、楽天はその仙台駅西口にグッズショップをオープンさせる計画がある、という。東口ではなく、西口なのだ。
 このことの意味することは何か、阿呆でもわかる。
 「仙台駅を降りたら、(街が)ベガルタ色に染まっているというのが我々の理想なのに、このままでは楽天色に染まりかねない」

 「楽天に『共通パスポートを出そう』という提案をなぜしないのか。もうある程度、破廉恥な行動をしてもいいと思う。(フロントには)なりふり構わぬやる気を見せてほしい。武士は食わねど高楊枝(ようじ)では選手がかわいそうです」
 上の記事は若干必要部分を削っているが、それは選手がなぜかわいそうか、という部分。来年度は誰が見ても、いわゆる無党派層(というかどうか知らん)は、楽天に行ってしまうから、仙台スタジアムは観客が減る可能性がある。多かった昨年ですら赤字(なぜ、あんなに観客が集まって赤字なのかわからんが。宮スタ開催のせいだけでもあるまいに)なのだから、来年度は非常に厳しい。その状況でも、ともかく選手にはお金のことはあまり心配させずにがんばってほしいと思う。それがベガファンの心意気のはず。・・・てな部分がなかった。
 「少なくとも、フロントが観客の減少を楽天のせいにするとすれば、それは明らかな間違いです。」と言ったのは、100万人の中のたった、2万人程度のマーケットをターゲットにしている、というか、それしか考えられないのは、明らかにおかしいでしょ、ってこと。新たなファン層を開拓すればいいのだけど、そういう努力をしているようには、到底見えないのだ。
 たとえば、県内の少年サッカーチームを招いて育成部がコーチの指導をやるとか、そういうオフのときの地道な努力が見えてこない。あるいは、いろんなイベント開催の示唆や、ファンクラブの選択肢の増加など、はっきり楽天を意識した商売をしないとダメ。ただ、「ベガルタ仙台10周年記念フェスティバル」はいい。ただし、仙台スタジアムまつりと同じような単調なイベントは避けてほしいな。
 「市民の声を吸い上げるシステムが必要」といったのは、これまで意見や質問が多く寄せられているはずなのに、一切表に出てこない。これでは意見を言ったものは「なあ〜んだ、結局、読み捨てられるだけなのか」と。
 たしかに、HPには「当クラブでは、皆様からいただくメールにお返事をすることは出来ません。貴重なご意見として今後の参考にさせていただきますので、ご了承下さい。」とある。
 が、これではすまない。もっと言えば、税金投入の半官半民の会社なのだから、説明責任をきちっとやらないとダメ。なのに、HPの会社のところを見ても、経営状況の一切がわからないではないか。これでは説明責任を果たしたとは到底いえない。仙台市に税金(宮城県も多少納めているが)を納めている仙台市民にとっては、甚だ不十分であろう。
 「どんどんサービス合戦をやればいい」というのは完全に本音。

 さて、いい足りない部分は、ベガルタ仙台を市民がサポートし、市民が作り上げていっているのは明らかなのに、その半分もフロントはそれを意識していない。理由は上記のことであるし、加えて、宣伝が少ない。市民とのかかわりはHPだけ、という状態も非常にさびしくはないだろうか。河北新報は取材を通して働きかけてくるが、東北ハンドレッド自身が河北新報の県内版にでも、スペースをもらう(あるいは買う)ことで、そこにベガルタ側からのメッセージを書き込むなどのことはできるはずだ。なぜなら、オフにはVプレスはないからだ。そういう宣伝もしない、江戸時代が終わって明治時代になったころの武士の商売をしていてはだめだ。
 いいかげん、行動を起こせ! フロント!

なお、関連ページは次のとおり。
新球団誕生雑感
〜果たして新球団は成功するのか〜
新球団: プロ野球とボランティア
〜プロ野球にどうボランティアが関わるのか〜