フーリガン:

フーリガンとは
イングランド原産である。サッカー試合のチケットを買えない低所得者たちが、80年代スタジアム近くの呑み屋で酒を飲んで試合終了と同時にスタジアム周辺に繰り出して暴れ回ったという。今では、マナーの悪いサッカーファンのことを指し、特に暴力的で危険な者をいうことが多い。ドイツ、イングランドのフーリガンが悪名高い。
フーリガンの語源:"hooligan"
beanstalk 豆の木便り(みちえさんのページ)の、「イギリスつまみ食い**第9回」によると、“意味は破壊行為にはしる暴力的な若者、古い日本語では与太者”ということで、1890年代までにはすでに使われていた言葉とか。語源については、アイルランド人の名前がもとになったという説、昔のインドの強盗・暗殺団のことを言ったという説、さらには、19世紀終わり頃に北ロンドンに実在したと思われる "Hooley's Gang"(フーリー一味)がもとになったという説がある。
ヘイゼルの悲劇
1985年、ベルギーのブリュッセルで行われたチャンピオンズリーグの決勝戦は、リバプール(イングランド)対ユベントス(イタリア)だった。リバプールのサポーターがユベントスのサポーターを襲い、スタンドが崩れるなどして死者39人、負傷者600人以上の大惨事となった。これによりイングランドのチームは対外試合1年停止の処分を受けた。
なお、ヘイゼル・スタジマアムはその後、キング・ボードワン・スタジアムと名前を変更したそうだ。

フーリガンの特徴
フーリガンの特徴をわかる範囲でまとめてみた。
(1) 酒を呑む
(2) 若者が多い
(3) 低所得者が多い
(4) 集団で行動することが多い
(5) スタジアムに入らないで騒ぐ者もいる

フーリガン対策
海外から日本への旅行は費用が多くかかるので、2002年のワールドカップには、それほど多くのフーリガンはやってこられないだろう、と言う人もいる。
が、格安ツアーで韓国までやってきて、日本に上陸する者もいるだろう。そのためには、やはり万全の対策が必要である。
上記の特徴に対して、住民側ができることを書く。

宮城スタジアム周辺には呑み屋はないが、スタジアム内で呑んだ場合には対処できない。
事前に、警備会社と打ち合わせて、酒類の持ち込み制限をするなどの対策が必要。
また、酔った人には近づかないとか、夜は女性や子どもは出歩かないということも必要かも。
我々も若者なので、ひいきのチームが負けたときの絶望感はわかる。
だから、ことさらそういう若者達を避けるのはよくないだろう。
試合終了後、ある程度警戒した方がいいかもしれない。
チケットを買えないでスタジアム周辺をたむろする人々には注意が必要かも。
とにかく君子危うきに近寄らずで、これは、どこの国でも同じことであろう。
集団で暴徒化する危険性をつみ取る必要がある。
やはり、スタジアムや町内周辺で、検問ゲートを設置して、個人やグループは自由に通過させ、集団には若干のハードルを加えるような対策が必要かもしれない。
これも同様。スタジアムの外で騒ぐ可能性をつみ取るためには、やはり集団化することを避けなければならないだろう。

いずれにせよ、警備側(警察と警備会社)との密接な連絡が必要である。
が、警戒ばかり厳重になると、「いづい」わけで、ゲームを楽しみに来るお客様の妨害をしないようにする必要がある。
そのためには、まずは種々の知識の集積が必要である。

フーリガン関係情報

というわけで、フーリガン関係の情報をwebから探ってみた



社会学的サッカー観戦指向の中のスポーツ情報
「2002年W杯入場券の転売禁止を検討」(2000.6.14.)
日本経済新聞の情報から、“W杯入場券の闇ルートへの流出を防ぐことを目的に、2002年W杯日本組織委員会(JAWOC)は入場券購入者のデータベース作成と転売を禁じる方策などを検討している模様”とのこと。
購入者のデータベースができることから、イングランドなどの警察が所有しているフーリガン・ブラックリストとの照合が可能だそうだ。
読売新聞サッカー報知
ドイツ内務省は1月17日、国外で開催されうサッカーの国際試合に同国のフーリガンが押しかけるのを防止するための法整備を検討していることを明らかにした、とのことである。
埼玉縣信用金庫の中の「ヨーロッパ選手権・最新情報」▼KM084第5話 チケット販売とフーリガン対策

チケット販売について: EURO2000のインターネットによるチケット購入では、身元の確認と1試合2名分までに制限を加える一方、チケットには購入者の名前を印刷して、入場時には本人かどうかの確認を行うと表明しているそうだ。
フーリガン対策について: 関係各国で自国のフーリガンに関するリストが作成され、EU関係者の間で配布されているそうだ。
さらに、リストにあるフーリガンの出国を禁止し、違反者については身柄を拘束することを決めているそうだ。
朝日新聞の中の喝采の向こう側 ― W杯事情(2)フーリガン対策へ各国から捜査員
フーリガンの青年のことばがすごい。“試合の勝ち負けなんか、どうだっていいという連中が多い。とにかく暴れるのさ。興奮するぜ。ルールなきスポーツってところかな”。
また、記事によると警察当局は、観客を普通の観客、扇動に乗りやすい観客、フーリガンに分けているという。
yahooフォーラム2002!! 読者が意見のパスゲームの中のテーマG No.6 2002年のために私たちが出来ること
“サッカーを愛する人たちは他のどの競技の愛好者よりも熱い。フーリガン対策も重要な課題であるが、フーリガンでない一般の観客にしても、十分に「やかましい」連中であることは間違いない。応援している国が勝利した夜は、駅や公園、レストラン、ホテル等、あらゆる場所で夜通し歓喜を爆発させることだってあるかもしれない。サッカーファンなら理解できる彼らの行為を、オリンピックの観客程度との先入観しか持っていない一般の日本人がどこまで許容できるか。
島国でほぼ単一民族国家の日本人が、駅や公園で野宿する「無気味な」外国人たちに対して、どれだけ友好的な態度で接することが出来るか。”とある。
確かにこれは、受け入れるホスト側の意識の問題である。あと2年の間に、どれだけの受容力が私たちにつくのであろうか。
yahooフォーラム2002!! 読者が意見のパスゲームの中のテーマG No.5 あと3年。もう3年。

“ホテルなど宿泊施設は充実しているのだろうか。世界各国さまざまな国からさまざまの文化をもった人が訪れる。しかも、地球の裏側から訪れる人達もいて、必ずしもみんながみんな経済的に豊かであるとは限らない。当然、駅のベンチや公園を寝所にする人達も出てくるだろう。重い荷物をかついで安宿を探すために奔走した私の経験上、各主要都市の駅の窓口には、あらゆる言語に対応できるようなインフォーメーションがほしいところである。”とある。
確かに、やっとの思いで来た人もいるであろう。そういう人をフーリガンと見なし、警戒だけするのも、また良くないことだ。困っている人を助け、暴力には屈しない、確かな目と意思が必要なのであろう。
でも、これは結構大変である。

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