宮城陸上競技場をぶっ壊す動きについて

2004/11/22

平成14年12月「宮城県スポーツ振興基本計画
 
(4)重点施策
イ 宮城野原公園総合運動場の機能の再編整備
 宮城野原公園総合運動場全体の施設のあり方を明確化して、総合的に必要な整備を進めることとします。
 その際には、宮城県総合運動公園(グランディ・21)や、宮城県自転車競技場(ミヤギ・ヴィロドローム)が整備されたことに伴い、機能が重複することとなった施設については、宮城陸上競技場を中心として活用していきます。また、建築後50年余が経過した宮城球場については、民間活力等の導入など多角的な検討を行い、整備を進めることとします。

宮城県議会議事録から


平成14年  9月 定例会(第293回)-09月24日
二十九番(大学幹男君)  去る八月八日、宮城野区役所において宮城野区市政懇談会が開催をされ、その席上、これまた仙台育英高等学校の渡辺高夫陸上部監督が「宮城野陸上競技場は仙台市に移し、ウォーキングコースや児童遊具などを設け、市民が自由に利用できる総合型スポーツ施設に再整備すべきだ」と発言をいたしました。それに対し藤井仙台市長は「仙台市はノーと言える立場ではありません。県に移管の意思があれば、いつでも胸を広げて整備を検討したい」との答えであり、私にとりましては、自分の選挙区以外の事案ではありましたが、同席した者として、藤井市長の積極的な答弁に感心もいたしました。
 また、仙台市議会では、鈴木勇治議員の質問に対し「この施設は宮城県の所管となっており、県の主体的な意向がまず第一に確認される必要があります。仮に本市への移管について意向の打診がありましたら、その必然性や受け入れ条件、課題などについて誠意を持って検討をし、適切に判断いたしたいと考えております」と答弁しておられます。
 一方、本県議会においても、菊地浩議員、そして坂下康子議員が同趣旨の質問をされておられます。宮城野原陸上競技場は確かに県有施設であり、県が責任を持って管理運営に当たらねばなりません。しかし一方では、効率的な予算執行を図るには、重複施設については、競技人口、利用の実態、機能分担の見地から十分に検討することはもちろん、財政状況や新しく整備した施設の利用促進の観点からも重複施設の解消を図るべきであります。
 所管課にお伺いをいたしましても、説得力のある将来計画はお示しはいただけない。「お客さん、もう少しお待ちください。間もなくでき上がりますから」と料理を待っていたら、「お客さん、申しわけありませんが、ネタが切れました。財源が切れてしまいました。閉店いたします」と言われた客の気分であります。利用する県民、市民の立場からは、よりよい施設環境を求めるのは当然のことであると思います。整備を検討をしますと藤井市長が明言をされておられるのでありますから、知事の御英断を求めるものであります。手塩にかけて育てた我が子を里子に出すようで心苦しいのでありますが、子供の将来を考え、幸せになってほしいと思う親の心持ちで里親に預けてはいかがですか。ただし、里親には受け入れ条件、課題等について、しっかりと誠意を持って守ってもらうことは当然であります。
 以上、宮城野原陸上競技場の移管について知事にお伺いをいたします。
◎知事(浅野史郎君)  宮城陸上競技場の仙台市に移管の問題でございますが、宮城野原公園総合運動場は六つの施設がある総合的な運動場になっております。陸上競技場、その補助競技場、野球場、自転車競技場、テニスコート、相撲場、この六つの施設がございます。また、これと機能を同じくする施設としてグランディ21に、陸上競技場、その補助競技場、テニスコートがございます。また、大和町には自転車競技場がございます。こういったように、現在の宮城野原公園総合運動場には重複施設というのがあるわけでありまして、基本的には、これは解消する方向で調整を進めております。また、宮城陸上競技場の仙台市への移管についてということでありますが、これは陸上競技場だけ、この単体施設としてどうするかということではなくて、宮城野原公園総合運動場全体のあり方の中で今後検討を進めてまいりたいと考えております。
二十九番(大学幹男君)  宮城野原総合運動競技場の件でありますが、知事の御答弁では、将来に向かって利活用を、宮城野原総合運動公園全体として今後検討を進めていきますと、こういうことでありましたが、あそこの周辺は、仙台駅の整備に伴って東口が整備をされ大きな通りができ、そして仙石線の地下化が完成をいたしますと、従来の位置づけとは全く違ったゾーニングという認識をしなければならない地域だと私は思うのであります。そういう現状でありながら、その中で県の所管課に、将来計画はどうですかと言うと、具体的な絵は描いていただけないのが現状であります。知事は先ほど、今後検討を進めます、こういうことで答弁をいただきましたが、具体の時期の明示は可能でございますか。可能であるならば、今後何年後に大体こういうふうな形で整備を進めますというふうな形をお示しをいただければと思うのでありますが、一点、質問をします。
◎知事(浅野史郎君)  宮城野原総合運動公園のこれからのあり方、我々の県の今、グランディ21総合運動公園のあり方とともに検討していくわけでございますが、先日、この担当の教育次長、発令をいたしました。そんなことで、これから具体的に更に検討を進めていかなければならないと思っておりますが、時期までをちょっとここで申し上げるのは、まだその時期ではございません。なるべく早くということで申し上げるしかございませんが、今挙げられた新しい状況の展開も踏まえて、早急に検討をさせていただきたいと思います。

平成15年  2月 定例会(第295回)-02月27日
二十一番(秋葉賢也君)  御承知のとおり、既に宮城野原公園総合運動場については、昨年の八月、県スポーツ振興審議会から具体的な答申も示されております。すなわち、機能が重複することになった陸上競技場や自転車競技場については、機能分担の明確化を図り再整備を進めるとし、宮城球場については、抜本的改修を含めて具体的な検討を進めるというものであります。しかしながら、財政上の理由だけで検討作業が一向に進展していないというのはいがなものでしょうか。
 そこで、まず第一に着手すべきことは、仙台市とも十分協議をしながら、個別具体の検討を進めるため、専門の有識者から成る組織を早急に立ち上げることではないでしょうか。(仮称)宮城野原総合運動場リニューアル検討委員会、あるいは宮城球場の再生を考える会などを設置し、本格的に検討すべきと提案しますが、いかがでしょうか。
◎知事(浅野史郎君)  次に大綱二点目、(仮称)宮城ドームの建設とプロ球団の誘致についてお尋ねがございました。
 まず初めに、宮城ドーム建設に向けて、専門の有識者から成る組織を早急に立ち上げ、具体的に詰めながら実現のためのプランを検討すべきではないかということでございます。
 お話では、衆知を集めて何とかしたいものだということでございますが、私も衆知を集めて何とかしたいものだという気持ちはございます。我々も宮城球場を含めた宮城野原公園総合運動場全体の再整備については重要な課題であると認識をしております。そもそもこの事業の検討を進めるに当たっては、財政状況というお話もございましたが、それはもちろんございますが、もう一つ、都市公園法に定める要件をどうクリアするか、都市計画との調整をどう図るか、この問題をまずもって整理していく必要がございます。その際には、我々行政のみならず民間の方々の、さっき衆知を集めてとおっしゃいましたが、民間の知恵と意欲というものもかりながら進めていくべきものと考えております。その上でそのような、お話のような組織づくりをどうするかについて我々としても検討してまいりたいと考えております。

平成15年  9月 予算特別委員会-10月03日
◆(菅間進委員)  県として宮城野原公園総合運動場などをどのようにしていくのか。都市公園法上の規制や、自転車競技場、陸上競技場の問題の整理が必要になってくるかと思います。以前も出ているわけですけれども、現在、どのように将来構想に対して基盤整備ができているのか、お尋ねします。
◎(浅野史郎知事)  宮城野原公園総合運動場の今後の方向性ということでございますが、これは既に昨年の十二月に宮城県スポーツ振興基本計画というのを策定しておりまして、そこで全体の施設のあり方の明確化を図るということにしております。その中では、特に重複施設については、基本的には解消するという方向で検討を進めているところであります。実は、この宮城野原公園の敷地というか、このいろいろな条件というのが結構厳しいことになっております。都市公園ということでございますので、都市公園法上のさまざまな制約を受けます。例えば、運動施設は五〇%以内にしなければならない。これが都市公園としての制約でございますが、そういったことがございます。都市公園の指定の解除をするということも考えられますが、これは非常に困難であるということも課題として受けとめております。そういったような課題を一つ一つ整理しながら、集約できる意見は集約していきたいということで、現在庁内での検討が進められているところでございます。
◆(菅間進委員)  ぜひスピードアップしていただきたいというふうに要望します。

平成16年  6月 定例会(第301回)-06月22日
◆五番(庄子賢一君)  最後に、宮城球場の建てかえについて伺います。
 先輩議員の皆さんがこの問題については何度か取り上げられておりますが、浅野知事のお答えはいつも消極的なものばかりでありました。確かに財政状況や都市公園法の絡みで難しい問題であることはだれにでも理解ができますが、そうであったとしても、一流のプロスポーツを地元で楽しみたい、私たちの町から全国に誇れるプロスポーツを育てたい、あるいは世界一流の芸術や音楽に触れてみたいという県民の願いは、日ごと、年ごとに強まっていることも事実であります。
 そんな折、去る六月三日、宮城野原総合運動場の再整備問題で仙台市の佐々木副市長と柿崎副知事が会談し、同運動場の将来像について政策課題協議会で協議していくことで合意をされました。仙台市側はこれまでにない積極的な姿勢を示され、総合運動場の市への移管も視野に協議することを申し入れたと伝えられております。
 そこで、知事にお伺いいたしますが、宮城球場を含めた総合運動場の仙台市への移管について、知事は現段階でどのようなお考えをお持ちでしょうか伺います。更に、この協議会を経た結論はいつごろまでに取りまとめるべきとお考えでしょうか、重ねてお伺いいたします。
 先日、会派の視察で札幌ドームに行ってまいりました。屋外にある天然芝のサッカー場をホバリングで浮かせ、ドーム内に移動させるという、世界じゅうどこにもない、すばらしいドームでありました。二〇〇三年度の来場者数は百八十万人を超え、イベントや観光客、そして市民スポーツの利用まで幅広く活用されておりました。稼働日数は年間二百二十一日間で六〇・五%となっており、東京ドームの七〇%には及ばないものの、開場以来、三年連続で単年度黒字を計上しております。
 ドーム関係者の話として注目したいのは、当初、建設に当たっては、ドーム球場を中心とした移動半径二時間圏内の人口が三百七十万人であり、それぐらいが恒常的に来場でき得るエリアと人口であると試算をしていたことであります。また、当初から、仮にプロ野球の球団がフランチャイズにならなくともドームの運営が赤字にならないことを前提に、ランニングコストを抑え、そしてまた各種イベントや集会、展示会、コンサートを積極的に誘致するなど経営努力にも努めておりまして、現に日本ハムが来なかったとしても赤字経営にはなっていないのだそうであります。
 現在の宮城球場をドームに建てかえた場合、仙台を中心に二時間の移動半径ならば、近県を含め相当数の人口がカバーできますし、何より、近県の皆さんを巻き込んだスポーツ、文化、産業の一大交流拠点として経済の発展にも大きく貢献することになるでありましょう。いま一度、知事の御見解をお伺いするとともに、いい意味で私たちを驚かせてくれるサプライズを御期待申し上げ、私の質問を終わります。
◎知事(浅野史郎君)  大綱六点目、最後になりますが、宮城球場の建てかえについての御質問にお答えをいたします。
 今回、この問題について、宮城野原公園全体でありますが、仙台市との協議をするということになりましたが、これについては、仙台市のまちづくりにとって大きな意味を持つ地域であるということから、都市緑化や街路整備などを含めたまちづくりの観点に立って、県と市が整合性を持って取り組んでいく必要性があるという基本認識のもとで協議に応ずることとしたものであります。具体的にどういったことを協議していくかということについては、今後、ただいま申し上げましたような観点を踏まえて仙台市と調整をしていくことにしております。
 宮城野原総合運動場の移管についてでありますが、宮城野原総合運動場は平成十四年度に策定いたしました宮城県スポーツ振興基本計画においては、県民開放型の生涯スポーツの場というふうに位置づけておりまして、これに基づき機能の再編整備をすることとしておりますことから、現時点では、市への移管ということは考えておりません。
 また、協議会での結論の取りまとめの時期はどうかということでございますが、内容はまちづくりの方向性にもかかわるものでございまして、この地区の周辺を取り巻く環境の変化といったことも視野に入れていく必要がございます。こういったことから、あらかじめ期限を設定をして検討するということは困難ではないかと考えております。
 次にドーム建設についてでありますが、ドーム建設は、スポーツ、文化、産業の交流拠点として経済発展に大きく貢献するのではないかというお尋ねでございます。
 ドーム球場は多目的な活用が期待できるものであります。確かに、札幌ドームの例に見られますように、各種イベントや集会、展示会などの開催も可能であります。来場者が増すことなどによる高い経済効果が期待されると考えられます。しかし、その建設に当たっては、建設主体をどうするか、費用負担、費用対効果など多くの課題もございまして、この点を慎重に見きわめていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆五番(庄子賢一君)  ありがとうございました。
 一点だけお伺いします。宮城球場の建てかえについて、最後に今御答弁をいただきましたが、仙台市と県の協議が始められたということで、副知事が対応されたと。新聞報道によりますと、仙台市は非常に積極的に、仙台市への移管ということも視野に入れながら、県に対して申し入れをしてきたというスタンスだというふうに伺っております。
 今の知事の御答弁では、移管は今のところ考えていないというお話で、これは真っ向からぶつかる話になるんですけれども、県民、市民の視点に立てば、所管するのは県であれ市であれ、いずれにしても、ああいう最高の立地条件の場所の施設をもっと有効利用をするべきであって、また、スポーツを通じて県民、市民の潤いとか健康増進とか、そういうものに寄与する可能性を秘めた場所だと思うんです。
 真っ向から今対立をしているお考えなので、協議会自体、これがどういう方向でお話を進めていかれるのか。仙台市がぜひ移管をしてくれという強い申し入れがあった場合にどういう対応をされるのか、伺います。
◎知事(浅野史郎君)  庄子賢一議員の再質問にお答えをいたします。
 今お話があった宮城野原運動公園について、まず移管をしてくれという話から始まったものではございません。内容をどうするか、あそこをどういうふうに活用していくか。今御指摘があったように、大変有効な場所でありますし、有益な場所でありますから、これをどういうふうに使っていくのか。それをまず十分に検討して、その上で、所管をどうするかということが後から来るわけでありまして、まず所管をどうするか−−移管ありきということではないし、仙台市も、そういったところから検討を始めようというふうなものではないというふうに、私ども認識をしております。
 まずは、こういった場を設ける。そして、これをどういうふうに有効利用をしていくか、それぞれの役割分担どうしていくかということを十分に詰めていきたいというふうに考えております。

平成16年  6月 定例会(第301回)-06月23日
◆三十五番(秋葉賢也君)  また、同じく重点施策に掲げられている宮城野原公園総合運動場の機能の再編整備については、現在、単にその方向性が示されているにすぎません。一向に具体化されないことは厳しく問われなければなりません。特に、昭和二十五年の建設から既に五十年以上が経過し、老朽化が際立っている宮城球場については、いまだに具体的な整備方針が示されておりません。私は、これまで、多目的なドーム球場の早期建設が必要だと訴えてまいりました。その際、ドーム球場の利活用策や資金調達の手法などについても具体的に提案してまいりました。昨年の二月定例会では、私の再質問に対して、知事は「そろそろやっていく時期かなというふうに思っておりますので、そろそろはそろそろでございますから、すぐでございます。我々としても行動を起こすべき時期だろうと考えております」と答弁されております。知事のおっしゃる「すぐ」とは、一体どの程度の期間なのでしょうか。もう既に一年以上が経過しているわけですが、この間、どんな具体的な行動を起こされたのでしょうか。具体的に教えていただきたいと存じます。
 加えて、有識者などから成る検討委員会などの創設も提案しておりましたが、先ごろ、ことしの二月に新設された県と仙台市との協議機関で協議することになったことは、一歩前進であろうと思います。しかし、具体の協議事案や今後の協議見通しについては、昨日の答弁では具体的な言及がありませんでしたが、その理由も含めて納得のできる回答をお聞かせ願います。
◎知事(浅野史郎君)  私からは、次に、宮城野原公園総合運動場についてのお尋ねにお答えをいたします。
 県としては、宮城野原公園総合運動場の機能の再編整備は重要課題と認識しておりまして、昨年来、庁内で研究会を立ち上げ、宮城野原の将来に係る機能や整備の方向性、土地利用規制など課題の整理に加え、ドーム球場についても研究をしてまいりました。ドーム球場については、さまざまな経済的効果があると考えられますが、その一方で、都市公園法上の施設率、建ぺい率の制限、これは現にございます。なかなかこれはクリアが難しいということがはっきりしてきております。また、建設主体をどうするのか、費用負担どうするのか、採算性の確保はどうかといった問題もございますが、それに加えて、宮城野原での建設ということになれば、その周辺の生活環境への影響をどうするのかといった多くの課題もあろうと思います。これは一つ一つ解決していかなければならない問題であります。検討に取りかかってはおりますが、答えを出すには、少し時間がかかるものと考えております。
 次に、この問題に関して、仙台市との協議について、具体的な事案と見通しはどうかということでございます。
 今回、仙台市との協議ということをすることにいたしましたが、これは仙台市のまちづくりにとって宮城野原公園が大きな意味を持つ地域にあるということから、県と市が取り組みについては、整合性を持った形で進めていく必要があるということの認識で一致いたしまして、協議に応じることとしたものであります。協議に当たっては、この地域における都市緑化や道路整備などを含めたまちづくりという観点に立って、幅広く意見交換を行っていきたいと考えております。
 この宮城野原公園総合運動場を協議事項とすることが決まったのは、今月の九日であります。これから、今月下旬に仙台市の都市緑化や街路整備などを含めたまちづくりという観点で、具体的に協議内容をどうするかということを仙台市と調整することとしておりますが、宮城球場の整備形態や整備手法についても協議の対象とするよう提案してまいりたいと考えております。その協議の見通しはどうなるのかということについては、今後、今申し上げましたような観点を踏まえ、仙台市と調整をしていくことになりますので、現段階では見通しを申し上げることは難しいものと考えております。
◆三十五番(秋葉賢也君)  それから、最後になりますけれども、この宮城野原の公園総合運動場についてでございます。これに関して、知事からは、庁内で昨年検討会を立ち上げたという答弁がございました。この検討会の具体的なメンバー構成について明らかにしていただきたいと思います。私は、私の質問の投げかけ方が悪かったのかもしれませんけれども、二月に設置をされた県と市の協議会ございます。これは当初政策課題が四項目、市街地再開発事業や仙台港背後地など四項目だったわけです。それできょうの答弁にもありましたように、今月になって六月の九日に宮城野原の問題と広瀬川の管理に関する問題、二つ追加されたわけですけれども、この設置要綱を見てみますと、県も市もともに財政部局だけの参加なんですね。県からは総務部の次長と財政課長だけ、仙台市からは財政局の次長と財政課長という、こういう形態になっているんですよ。ですから、この宮城野原の問題を、一元的にここでやっていくということは私は極めて困難だと思います。ですから、県庁内に昨年立ち上げたと知事がおっしゃる検討会があると思いますね、庁内のもの。そのメンバーを主体にして、同様の仙台市でもそういったメンバーの構成から成るまず組織の立ち上げということが必要じゃないかと思うんです。そういう関連者が集まった議論を踏まえて、そして最後に協議会の議論に持っていくという、そういうことで臨まなければ、いつまでたっても、私はこの問題はなかなか進展が難しいし、少なくとも相当の時間がかかるんじゃないかなと思います。ですから、担当者ベースでの別の検討委員会ということが必要だと思います。できれば、県庁の人間と仙台市役所の人間だけではなくて、今民間からもいろんな提案が出てきているわけですね。あるいは、こういった問題に詳しい有識者にも参加をしていただいて、そして宮城野原の整備ということに絞った、そういう名称での検討会をぜひ立ち上げていかなければもういけないということを私申し上げているわけですね。ですから、この政策課題で見通しは、まだ六月に決まったばかりで云々と、こういう答弁しているような私は悠長さがむしろ信じられないんです。去年の二月議会であれだけこの問題取り上げて申し上げてきて、やはりいまだにこういう答弁を繰り返すというのは、非常に誠意も感じられませんし、我々も宮城県政の本当に発展、どうすればいいのかということを真剣に考えて申し上げているわけですから、誠意のある御答弁をちょうだいしたいと思います。
◎知事(浅野史郎君)  最後に、大分御不満であった宮城野原の総合運動公園での検討体制ですが、これはまず宮城県と仙台市が一緒になって、胸襟を開いて、非常に難しい問題ではありますけれども、お互いに考えを明らかにし、整理をしつつ進めていかなければ解決できないというふうに思っております。そのために民間のいろんな知恵もおかりしてということもあろうと思いますが、まずこれを整理させていただかないと混乱をするというふうに思っております。これは時間稼ぎではございません。我々として、仙台市との関係、若干利害も錯綜しているところがありますので、それを整理しないと前に進めないというふうに考えております。その上で、具体的な方向性が出れば、民間なり多くの方の御意見をむしろお聞きした方がいいという場面が出てくるだろうと思っております。
 なお、庁内での検討体制というのは、教育委員会が主体でありまして、これに土木部と企画部のメンバーが加わっての体制でございます。

河北新報の記事から


2002 年 08 月 09 日
 
仙台市長/宮城陸上競技場の扱い/県から移管に前向き
 藤井黎仙台市長は8日、宮城野原総合運動公園(仙台市宮城野区)にある宮 城陸上競技場について、県から市への移管要請があれば前向きに検討する、と の考えを示した。宮城野区役所であった市政懇談会で、陸上関係者の要望に答 えた。
 懇談会では、仙台育英高陸上部の渡辺高夫総監督が「宮城陸上競技場は仙台 市に移し、ウオーキングコースや児童遊具などを設け、市民が自由に利用でき る総合型スポーツ施設に再整備するべきだ」と訴えた。
 これに対し、藤井市長は「仙台市はノーと言える立場ではない。(県に)移 管の意思があればいつでも胸を広げて整備を検討したい」と県の対応次第では 積極的に応じる姿勢を見せた。
 仙台市は「移管の必要性は県が判断すべきだ」という立場。県はサッカー・ ワールドカップ(W杯)後の利用計画が少ない宮城スタジアム(利府町)を含 めて、県が所有する運動施設全体の在り方を再検討している。
 宮城陸上競技場については、日本陸連が来年のアジア陸上選手権開催を県な どに打診したが、県は宮城スタジアムの利用を希望。最終的には、日本開催が 見送りになった。

2002 年 10 月 02 日
 
2競技場問題で「調整図りたい」/宮城・浅野史郎知事
 浅野史郎知事は1日の定例記者会見で、機能が重複する宮城スタジアム(利 府町)と県営宮城野原運動公園陸上競技場(仙台市宮城野区)の役割分担につ いて、「同じ機能を持つ施設が併合してあるというのは望ましくない。精力的 に調整を図りたい」と語った。
 宮城野原運動公園の仙台市の移管に関しては、「仙台市からの要請はない」 と説明。自転車競技などについても機能が重複するスポーツ施設が県内にある ことから「一つひとつ調整を図っていきたい」と強調した。
 県産生ガキの出荷が1週間遅れたことについては「質、味ともにいいものを 出荷しようということ。シーズンは目前で心待ちにしている」と話した上で、 「韓国産カキの混入疑惑がある灰色業者に関しては全容解明の足がかりをつか んでおり、結果が得られ次第公表する」と述べた。

平成14年10月1日(火)知事定例記者会見

 
宮城野原総合運動公園を初めとする重複する県有施設の解消について
−議会での答弁でも重複施設の解消に向けて検討に入ったという話をした。1点目、具体的にいつごろまでに結論を出すべく調整に入ったのか。2点目、移管について前向きの姿勢を示している仙台市との話し合いも調整作業の過程で不可欠だと思うが、話し合いを呼びかけるなどの考えはいかがか。
浅野知事
同じような御質問があって、後段のものについては仙台市から移管してくださいという話はございません。今日に至るまでございませんので、これはちょっと我々としてそれにアクションをとるという状況にはないというのが公式的なあれで、前にお答えしたとおりです。 それから、いつごろまでに重複施設の解消を図るんだと。これも議会で聞かれて、そういう期限なりの明示はしませんでした。なかなか難しいんですね、これ。確かに今、あそこでも幾つか挙げましたけれども、陸上競技場ということでは重複しているわけですね、ああいうような競技をするという場では。ですから、基本的に二つは県の持っているものとしては要らないでしょうということですから、いずれはこれは解消していこうということです。自転車競技場も同じです。幾つかそういうような機能を持ったものがあります。これはあるときを期して一遍にバンということではなくて、一つ一つについてやっていくということもあってなかなか期限を申し上げられないんですが、これはこれから精力的に調整をしていきたいと思っています。ちょっと期限は申し上げられません。
選択肢の一つとして他の自治体への移管とか民間への払い下げとかいろいろ方法はあると思うが、仙台市への移管も可能性としてはあり得るのか。
浅野知事
それは選択肢は切ることはありませんけれども、それは相手方があっての話ですし、まず我々として機能の調整というのをやらせてもらうということが先決だろうと思います。今は県有施設でありますので、それをどう調整していくかということがあって、それからだと思います。同じような機能を持っているところが併合してあるということは、通常は余り望ましいことではないということが基本にあります。

平成15年度 第1回宮城県スポーツ振興審議会会議録

  T 日 時 平成15年7月23日(水)午後3時30分から午後5時00分まで
U 場 所 宮城県庁1107会議室
V 委員の構成数  14名
W 出席者  12名
[委員] 本多 弘子(仙台大学名誉教授),山崎 省一(石巻専修大学教授),小玉 一彦(東北福祉大学教授),中島 信博(東北大学大学院教授),白木 悦子(宮城学院女子大学教授),熊谷 義彦(宮城県議会議員),星 邦光(宮城県高等学校体育連盟会長),本田 徹(みやぎ県南中核病院附属村田診療所所長),鎌田 英悦(宮城県体育指導委員協議会会長),島谷 順子(全日本柔道連盟総務委員),草刈 順((株)河北新報社編集局報道部副部長),佐々木 憲枝(鹿島台町体験活動ボランティア活動センターコーディネーター) 以上12名
○佐藤課長  次に,4番目。スポーツ施設の整備充実でございます。
 生涯スポーツ,競技スポーツ,学校体育・スポーツに関する各分野の施策の着実な推進を支える基盤として位置づけ,整備を推進することとしております。そのための重点施策として宮城野原公園総合運動場全体の施設のあり方を明確化して,宮城県総合運動公園(グランディ・21)などの機能重複施設の解消など,宮城野原公園総合運動場の機能の再編整備を行うとともに,宮城県総合運動公園(グランディ・21)の機能充実を図るほか,地域の身近なスポーツ施設へのクラブハウスの設置等,整備を促進することとしております。
 最後になりますけれども,宮城野原総合運動公園の機能再編整備でございますけれども,事業目的といたしましては,そこに書いてございますけれども,グランディ・21と自転車競技場が建設されたことにより,宮城野原総合運動公園に機能するそういうふうなスポーツ施設が重複しておりますので,その辺の再編整備を行うものでございます。
 事業内容としましては,期間としては平成15年度から平成24年度,スポーツ振興基本計画の期間内でございます。実施形態としてはそこに書いてございますけれども,機能が重複する宮城野原総合運動場については,全体のあり方を明確化して総合的に必要な整備を進める。これらにつきましては,新聞等でも大分報道されていますので,皆さんも御承知なことと思います。実施内容としましては,そこにございますけれども,都市公園法上の規制とか,都市計画との調整が課題となっておりまして,当面はこれらの課題整理も含めて,まず県庁内の各部局間で意見を重ねながら公園全体のあり方や総合的に必要な施設等の整備に向けて検討を進めることとしております。関係部局につきましてはそこに掲げてあるとおりでございます。それらの関係部局と検討を重ねながら課題整理を行っていくこととしております。
 今後の事業計画といたしましては,機能が重複するスポーツ施設の再編整備につきましては,宮城野原公園総合運動場の全体のあり方を明確にする必要がございまして,ただ,御承知のように,厳しい財政状況,さらに都市公園法上の規制とか都市計画との調整が課題となっておりますので,慎重に意見の整理に努めていくこととしております。
○山崎副会長  それからもう1点ですけれども。
 今度この資料で7ページ目のスポーツ施設の整備充実ということでなんですけれども,宮城野原の方の関係部局が四つあるんですか。グランディの方もやっぱりこういう三つか四つに重複されているんですか,管理というのですか。要するに宮城野原は今総務部と企画部と土木が関与しているわけですよね。管理しているところはグランディ・21の方もやはり同じなのかな。
○佐藤課長  今現在,宮城野原総合運動公園に限りまして,あそこのところをどういうふうにするのかということで今そこのところをいろいろな計画する場合に,そこに掲げてあります課が関係してくるというふうなことでございまして,今現にグランディの方はスポーツ健康課の方と,あと例えば土木の方で実際に運営するに当たりましては二つの課が関係してございます。そこに掲げてありますのは,いわゆる宮城野原総合運動公園,そちらの方について考える場合に,あそこは都市公園法とかさまざまな課題がいっぱいあるものですから,それでそんなに簡単にはなかなかいかないということで,それを掲げてございます。