宿泊の問題
2002/01/23 revised
(2001年6月30日追加分はここ)(2001年7月17日追加分はここ)浅野知事の答弁はここ(2001年8月14日追加分はここ。8/16追補)(2002年1月23日追加分はここ)


怒りのアピール
宮城県は加瀬沼公園、大亀山公園を候補に検討してきた、野営場を設置しない!という決定をした(1/20発表)。国内開催地で野営場を設置するのは4箇所、しないのは4箇所で、迷っていたのが宮城ともうひとつであるが、これで宮城も野営場を設置しないこととなった。
国内で野営場を設置する開催地はいずれも試合開始時刻が遅いという理由である。
前夜来て宿泊する人は全く考えていないような発言である。
さらに、後述するような、ファン・サポーターのための野営場、住民のための野営場を、行政が設置しないと決めたことは、町に野宿する人が増えるがまま放っておくことを意味している。
どけ、といわれたら、どこに? と聞き返すのが普通ではないか。
その「どこに」に対する答えを用意しないのは、どういうわけだろうか。
あきれて物も言えないし、浅野知事の答弁は何だったのか。
こうなると、利府町やボランティアで野営場について検討するしかない。
2002年1月23日追加

ホテルに宿泊する金がない! という、サポーター、ファンはどうするのか。
もちろん、野宿である。
(ここで、各国の平均賃金について私見を述べた)
では、野宿できるとこを提供しよう! サポーターキャンプの提供である。
これは、宮城県、利府町など、関連市町村によびかけないといけない。
キャンプ候補地クリックで詳細地図
次のところが、候補地と考えられる。
1)加瀬沼公園 平坦地が多い
野外調理施設がある。キャンプはまだできないはず。整備中である。宮城スタジアムまで6km程度。
利府町加瀬及び多賀城市市川地内(建設事務所:022-356-1711)
2)大亀山公園 山だが平坦地もある
キャンプ場として整備され、野外調理施設などが充実している。宮城スタジアムまで5km程度。その他の情報は、ここ、と、ここ
黒川郡富谷町大亀字和合田2番13-1(大亀山森林公園管理課 022-348-5885)
3)県民の森 ただし、平坦な部分が少ない
キャンプ場はない。
利府町の周辺のキャンプ場は、
森郷キャンプ場利府キリスト協会のページから)のみである。
利府町森郷 022-356-2045
東北本線利府駅から徒歩25分 三陸自動車道利府中から10分
バンガロー、炊事場、売店、トイレ、ランドリー、シャワー、風呂、駐車場

(2001/06/30)追加
掲示板の[116] Wカップ時の野営拠点(投稿者:かとう@菅谷台さん)のご提案を基礎に自分なりの考えを追加した。
1.海外から来た人を考慮に入れると、加瀬沼公園をオートキャンプ場にするのはもったいない。
加瀬沼公園は、利府駅から1.5km程度であり、歩けないことはない。利府駅まで出てシャトルバスに乗車すればいい。あるいは、国府多賀城駅まで2km弱なので、そこも狙い目だ。
もちろん、オートキャンプ場も併設してもいいが、それだけの余裕があるかどうか。
可能であれば、国府多賀城駅を出たシャトルバスを加瀬沼公園に停車してもらうといいのだ。
2.利府町の野球場とグランドをテントだけのキャンプ場にする
利府駅から1.5km程度であり、近くにスーパーマーケットやセブンイレブン、花園団地内には多くの商店やレストランがある。
ジャスコにも近いのが魅力である。
道珍坊温泉の一時的拡張は可能かどうか。。。。
3.利府町の体育館を簡易宿泊所にする
テント装備までは無くとも寝袋くらいは持参できる人向けに提供。
災害の避難所と考えると考えやすい。
毛布などの貸し出しがあればいいが、体育館の床である程度我慢するしかないだろう。
畳をひくのは実現性を低くする可能性がある。
4.いずれも簡易トイレの設置は必須
簡易トイレは利府からスタジアムへの道路沿いに設置する見込み(推進委員会談)だが、サポータービレッジにも欲しいところだ。
5.支援体制の整備
上記のサポータービレッジを開設し運営するためには、支援体制の整備が不可欠となる。
専ら自治体に依頼できることではないので、利府町民が率先して手伝う必要があろう。
かかるビレッジには食料品や生活必需品の販売が必要なので、ビジネスチャンスはあると思われる。
そこで、利府町観光協会や商工会議所と、町内会長で作るワールドカップ対策協議会が中心となって、支援体制を整備すれば、実現性は高くなる。
6.行政の役割
行政としては逆に放っておくことが寛容となろう。
ただし、警備体制は維持しておくことが必要である。サポータービレッジは警備側から見ると警備すべき人間が集まっていることから、やりやすくなると思うがどうか。

野宿する者が出ることは間違いないのだ。
それをどうするのか。放っておくのか、用意してあげるのか。
その二者択一しかない。
この問題の二面性を考えよう。
地域住民にとって
住民が真にホスピタリティを発揮するとすれば、海外から来た人を自分家にとめる「民泊」が行われるだろうが、それは理想論である。
残念ながら、住民の多くは、「ワールドカップは怖い!」と思っているのが現状であり、ワールドカップの話になると、フーリガンという言葉が飛び出す。
朝起きてみたら自分の家の隣の空き地や、公園で見知らぬ外人が寝ていた、としよう。
気の毒に、と思う人、知らない人がこんなところに!と驚く人。
人それぞれであろう。
しかるに、公園で野宿していて誰にも迷惑をかけていないとすれば、取り締まることはできない。
感情だけの問題だが、それだけに、この問題が及ぼすワールドカップ全体への影響も計り知れない。つまり、地域住民が楽しくないようなものになる可能性がある。
訪れる人にとって
高いチケット、高い渡航費に全財産をつぎ込んでやってくる人々。
ホテル代をけちるのは当然といえば当然である。我々だってお金のないときには、野宿もやむなしと考えるのである。
若い頃駅寝だって経験したことがある人は結構多いだろう。
まして、物価の高い日本に来て、ご立派なホテルに泊まるのは無理だろうし、宮城・仙台には簡易宿泊施設は皆無に近いのだ。
まして利府は人口密度が低く、トイレや水の出る公園が多く、野宿してくれ!といわんばかりの、最適環境が整っている。
迷うことなく野宿だ。
駅寝は当然のことながら、場所を追われた人々は公園のベンチ下などで寝ることだろう。
そんな状況で「こちらにどうぞ!」と手をさしのべることこそ、真のホスピタリティになるのだ。
ただ、裕福な日本人(裕福ではないが私も含む)には、彼らの本音はわからないかもしれない。
が、場所を提供することはできるはずだ。
この問題は、すでに県議会でも話題になっている。
W杯村(サポータービレッジ)に関する県議会議事録
平成12年6月定例会(第283回)-06月29日−05号
四十四番(坂下康子君)
 キリンカップでは、開催二日前から泊まり込んで並んだ人もいました。ワールドカップのときは、外国人を含め多数の人々がスタジアム周辺に寝泊まりすることが予測されます。現場でのトラブル防止のためにも、ワールドカップ対応のスタジアム管理マニュアルをつくるべきだが、お伺いいたします。
 また、開催期間は、例えばサブトラックを火気厳禁の臨時のキャンプ場にするとか、どこか野営用の場所を用意すべきと思いますが、いかがか、考えをお聞かせください。
知事(浅野史郎君)
 次に、野営場の確保ということでございますが、例えばサブトラックを使ってはどうかということでございました。サブトラックは、大会期間中はメディア関係者のためのスペースとして計画されていると伺っております。野営場としての使用は考えておりません。しかしながら、実際に野営をしたいという観客もいらっしゃると思いますので、県といたしましては、こういった方々に対しても、周辺住民の方々への影響も配慮しながら、適切な場所に野営場が確保できますように関係機関と協議をしてまいりたいと考えております。
知事は言い切っている。
だから、我々はどこに設置されるのか、待つだけなのか?
いや、やはり住民、観客両者にとって、最も適当なところを考えるべきだ。
まだ、野営場問題は決着していないと聞く。
どこが適当なのか。
パーク&シャトルバスの「仙台港」、夢めっせみやぎの施設が使えないか?
その辺りも含めて、さらに考えようではないか。

さて、夢メッセみやぎについて考えてみよう。

ここには、展示場と会議場がある。
前者は、7,500 m2、後者は410 m2であり、両者でおよそ8,000 m2の屋根があり、トイレがある施設があるわけだ。
人間一人あたり、最低限 2 m2を占めるとすれば、最大4,000人が寝泊まりできる施設となる。
さらに、この西となりには、accel(「アクセル(仙台港国際ビジネスサポートセンター)」)という施設があり、ここも大ホールなどを開放すれば、1,000人程度仮宿として利用可能であろう。
つまり、仙台港地区において、5,000人規模で野宿者を収容できることを示している。
また、ご存知のように、夢メッセみやぎの駐車場は、パーク&バスライドのシャトルバス発着点である。
前日から寝泊まりした観客が一路、宮城スタジアムを目指すのにふさわしいところ、とも言える。
そうでなくても、このパークアンドバスライド発着場である、夢メッセみやぎの南隣は、「仙台港中央公園」であるから、野宿にはもってこいの環境である。
従って、公園の勝手な野宿と無政府状態を阻止するためには、夢メッセみやぎの、野宿者に対する開放は必須とも言えよう。
問題は、利府周辺で野宿する者はどうするか、である。
夢メッセみやぎまで誘導する手段がなければ、机上の空論と化す。
ここへの誘導手段は鉄道である。
1987年7月18日〜9月28日の「東北博覧会」や1997年7月19日(土)〜9月29日(月)に開かれた「国際ゆめ交流博覧会」では、東北線陸前山王駅−夢メッセみやぎ間の仙台臨海鉄道を、仙台始発の直通臨時列車が走った。
通常は貨車しか走らない仙台臨海鉄道を列車が走り、東北博では総観客動員数297万人の約1/3の95万人が、この臨時列車や仙台駅・多賀城駅からの直行バス、松島からの海上臨時バスを利用した。
あるいは、仙石線中野栄駅から徒歩17〜19分である。
やる気になれば、十分可能なのだ。

だが、ここまで誘導するにはやはり大変であり、利府あるいはその近郊に、野宿者に対する施設も提供する必要があろう。
さあ、その最適地はどこだろうか。
無論、現在建築中の、TBC−河北総合住宅展示場ではあるまい。ジャスコ利府店の3階駐車場でも、MOVIX利府の中でもあるまい。
すでに述べてきたように、利府中央公園近傍が最右翼である。
では、ここを有機的に活動するにはどうしたらいいのだろうか。

とにかく、利府に住まいする者は、「腹をくくること」である。
自分の庭に、見知らぬ外国人が寝泊まりすることに対する、許容、である。
許容できない場合は、代替地を見つけないといけない。
これは行政の問題ではない。
自らの生活に対する考え方の問題に帰着する。
すなわち、どこまで許容し、どこから許容できないか、である。
これをワールドカップまでに個々が自分の中で定義しておかないといけない。
そういうものなのだ、ワールドカップとは。
だからこそ、楽しいのだ。。。。。。あらゆる非日常があるから。

まだまだ、工事中


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