宮城スタジアムをぶっ壊さないための最低条件
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2001/11/01修正, 2002/07/10, 08/03, 08/07 追加記述

「W杯後の宮城スタジアム問題」というページを全面改訂しました。
このページでは各論の詳細を述べています。
ぶっ壊すことを前提に書いた、以前のページ:W杯後の宮城スタジアムの問題を是非ご覧下さい。
W杯後も宮城スタジアムをぶっ壊さないでおくためには、
下記の3つの条件が絶対必要不可欠
3つのポイント
仙台市民を含めた利用拡大
  • 親しみを持ってもらうための方策
    • 何も行事がなければトラックを走るのに、たったの200円(学生100円)!
      そういうことも知らない人が多い。宮城スタジアムは本当は、開かれているのだ。
    • もっともっと、みんなに来て貰う必要がある。実際に走って、見て、空気を吸うことから、一体感は育つ。
    • また、総合スポーツ公園ならば、飲食の施設は必須だ。
    • 体育館のレストランでは全然ダメ。スポーツの後の交流のスペースが是非とも必要なのだ。
    • たとえば、松島地ビールのレストランを誘致したらどうだろう。
      あるいは地酒の施設も。少々のアルコールは必要に思うがどうだろう。
    • あるいはジャスコ周辺の飲食施設との連携もあるうるだろう。
      とにかく、スポーツしたあと、汗を流し、そして交流することで、すべてが完結することを忘れてはならない。
  • 宣伝・広報活動が必要
    • 果たして、グランディ21のCF(コマーシャルフィルム)なんかあっただろうか。いわんや、宮城スタジアムのCMなんて見たことも聞いたこともない。
    • 武士の商法ではだれも寄りつかない。積極的な宣伝こそ必要なのだ。
    • 宮城スタジアムの西側の遊具・フィールドアスレチック施設の人気が高いことは何をものがったているのだろうか。
    • 県民の森との一体感から、季節毎に移り変わる自然が売り物のグランディ21。
    • 緑の中のスタジアム、それが宮城スタジアムである。
      ならば、そういうイメージ広告、宣伝活動が必要だろう。
  • 営業活動が必要
    • 宮城県は営業活動をやっているのだろうか。
    • 町の運動会、社内運動会などのイベントをやるのに、もってこいの施設ではないか。
      そういうニーズは確かにあるのだから、サービスに努めるのも必要だろう。
    • 日々の練習場所としてのスタジアムも欠くことのできない存在だ。
      黙々と汗を流す、そういうものも貴重なのだ。
      だが、どれほどの人が練習場所として宮城スタジアムを選ぶのだろうか。
    • 金を稼ぐとしたら、ビッグな大会である。
      大会をもってくるための営業活動はしているのか。
      日本中にあるスタジアムの中で、宮城スタジアムを選ぶ、いや選ばざるを得ない理由があるのか。
      長所、短所を洗い出して、そして営業にまわるのである。
      いいところだけを見て営業しても、信用されないだけだ。
      こけら落としのビッグイベント=キリンカップで付いた傷は永遠に残るだろう。
      最初が肝心なのに、最初でこけた。
      ダーティイメージを払拭するには非常に長い年月と不断の努力が必要だ。
    • W杯後で考える、というのは、得意の先送りの論理である。
      今こそ、W杯後に向けた営業活動が必要なのだ。
  • 利府町民だけではだめ。仙台市民が多く利用できるような雰囲気作りが必要。
    • 利府町民は赤ん坊も含めて3万人。とても利府町民だけで宮城スタジアムを一杯にはできない。
    • とすれば、100万都市仙台市をターゲットにすべきなのだ。
    • 仙台市民の宮城スタジアム利用を促進しないといけない。
    • それには、やはりスタジアムに関する情報の積極的な開示と、忍耐強い努力しかあるまい。
    • ただし、宮城野陸上競技場に代わる必要はない。
      が、宮城野陸上競技場はライバルだろう。どう特徴を出し、仙台市民の利用を拡大するかが、キーポイントだ。
    • 「話の種」に、社内運動会を開いてはいかが、などと、切り開くことがまずは必要だろう。
    • そして、交流スペースの充実。グランディ21には多くの交流スペース(インドア)があるのだから、そういうところで、飲食できるようにし、それは常設させることが必要だ。
    • そうなると車では無理だ。だから公共交通機関が必要不可欠なのである。
特徴付け 〜障害者スポーツのメッカたれ〜
  • 甲子園、花園、有明、国立競技場に肩を並べるために
    • 野球は甲子園。ラグビーは花園。テニスは有明。
      いつのまにか、イメージはできあがるものである。
    • 宮城スタジアムのイメージとはなんだろう。
    • 交通アクセスがひどくて、とんでもないスタジアム。
      宮城県には2つの特徴的なスタジアムがある。1つは非常に立派で臨場感がたまらない仙台スタジアム。
      もう一つは、まるで臨場感がなく、最果てのスタジアム、宮城スタジアム。
    • 否が応でも比較されてしまう存在なのだ。
    • 一度押された烙印はなかなか消えない。
    • が、何か特徴付けがあれば、別である。○○のメッカになればいいのである。
  • あそこに行けば、必ず、「これ」をやっているという「これ」が必要
    • 人々を寄せ付ける魅力とは何だろうか
    • 他にはないユニークさである。
    • 宮城スタジアムにユニークなスポーツは何だろうか。いやスポーツでなくてもいいのだ。
    • 宮城スタジアムでできることは、陸上競技、サッカー、ラグビー、など
    • 野球、テニスなどのスポーツはできないか、同じグランディ内に施設がある
    • では、「宮城スタジアムに行けば必ずこれをやっている」の「これ」とは何だろう。
  • 障害者スポーツ大会が鍵
    • 平成13年10月27日から3日間、宮城スタジアムを主会場にして、第1回障害者スポーツ大会が開かれた。身体障害者スポーツ大会、知的障害者スポーツ大会を統合した記念すべき大会だった。
    • 障害者スポーツはすでに、精神の自立のための補助的な役割よりも、健常者の行うスポーツと同じで、スポーツそのものの魅力と可能性を持っている。
    • そういう意味では厚生省というよりも、文部省的な側面が多くなっていると言える。
    • ただし、障害者はその障害の程度により、補助する、人、機器が必要となる。
    • たとえば、耳の不自由な人の陸上にはほとんど危険はないが、それでもスタート合図など、聴覚で行っていたものを視覚的なものに変えないといけない。
    • 目の不自由な人の陸上では、介助ランナーが必要不可欠である。
    • 足の不自由な人の車椅子レースでは、段差のない環境が必要である。
    • このように、そうおいそれと自由にできるわけでもないのが、障害者スポーツではある。
    • もちろん、個々の選手はそれぞれ、自分にとって必要な、人、機器を持っているが、将来の選手を発掘するとき、あるいはリクレーションとして行うスポーツでは、競技施設側が有している方が適切な場合が多い。
    • つまり、
    • 宮城スタジアムは、障害者スポーツのメッカ、たれ!
    • と。
    • その意味、「第1回大会」が開かれた、という歴史はすでに広報や宣伝に使えるのである。
  • W杯後は、誰でもどんなスポーツでもコンサートでも使えるように
    • ピッチの状態、というのが、気になるが、これが利用拡大の抑制要因であることは明白だ。
    • 誤解を恐れず、敢えていえば、ワールドカップ後はピッチのことなど、頭におくな、である。
    • 芝を常にいい状態にする、ということは、限られた人だけの使用に制限せざるを得ない。
    • これは、始まったばかりの生涯スポーツにとっては、足かせとなる。
    • トラック、ピッチ。いずれも貴重な財産だが、それが県民、市民の足を遠ざけるのならば、そんなものは要らない。
    • スポーツ、交流、音楽。
      それは、生涯スポーツにとって欠くことのできない存在と思う。
    • 心身を鍛える、なんてのは古いかもしれないが、体で、心で、スポーツに、音楽に、そして交流に。 そういう総合リクレーションのメッカになればいいのだ。
    • コンサートが開けないようでは、ダメ。
    • そこには、人をはぐくむ、という思想よりも、施設を大切にする、という思想が先行してしまっている。
    • 何も施設をいい加減に使え、と言っているわけではない。
    • 何事もさじ加減なのだ。
      が、宮城スタジアムの将来を考えるとき、トラックやピッチの維持なんていうのは、つまらんことなのだ。
    • ぶっこわすのなら、同じなのだから。
    • 蛇足ながら、音楽には国境も障害もへったくれもほとんどない。
玄関駅は、岩切
  • 仙台市宮城野区岩切駅からの宮城スタジアムであること
    • 仙台市民が親しみをわく存在になるためには、「仙台から近い」「仙台にあるみたいな」宮城スタジアムである必要がある。
    • 宮城スタジアムは利府町にあることは確かだが、利府町民は3万人程度。
      みんなが集まっても、スタンドは一杯にはなりませんね。
    • 仙台市にある岩切駅が玄関駅になれば、宮城スタジアムに対する心のバリアは低くなるだろう。
    • そして、仙台の宮城スタジアムとして生まれ変わることが可能だろう。
    • たとえ利府駅を玄関駅にしていても、グランディ21一帯は仙台市のような感じを持っている人が、利府町には少なくない。
    • 利府駅は利府町にとって貴重で重要な、生活拠点であり、宮城スタジアムの玄関駅である必要はない。
    • また、枝線で、単線の終着駅である利府駅は、5万人収容施設の玄関駅にするには、あまりにも貧弱である。
    • その点、岩切は東北本線上の駅であり、仙台駅からわずか2駅、10分の近さだ。
    • 宮城県北方面からのアクセスも軽快だ。
      利府駅に行くには、ここ岩切で乗り換えなければならない。
    • 岩切駅近くは、まさに「奥の細道」や十符の菅で有名であり、岩切駅は、仙台市にあるといいながら、十符の里、すなわち利府への玄関口とも言える。
  • 専用軌道が必要。軌道がひかれるまで仙台市営路線バス
    • 岩切から宮城スタジアムまで、約4kmの道程である。これを徒歩でいくというのはスポーツマンでない限り、かなり厳しい。
      まして、ほとんど登りだ。
    • 宮城スタジアムを有効に活用するには、バス以外の専用軌道が必要だ。
      経費はかかるが、ライバルの宮城野陸上競技場など多くのスポーツ施設と同等な条件にするためには、専用軌道は必須と言える。
    • といっても、路面電車、トラムで十分である。バスではない、専用軌道があることに、未来永劫、そこに宮城スタジアムがあることを知るのだ。
      仙台市民の感覚、感情に訴えるしかない。
    • が、専用軌道というのは、財政難で多くの公共事業を抱える宮城県にとっては、多大な負担であろう。
      だからこそ、専用軌道構想を、まずは立ち上げ、議論を呼ぶとともに、宮城スタジアムを含むグランディ21や県民の森が宮城県にとって、貴重で重要な施設であることを、仙台市民、宮城県民の心に訴えるのである。
    • 議論は早急に始める必要があるが、結論を急ぐ必要はない。
      軌道をひくということだけでも、身近になる。
    • とはいえ、軌道がひかれるまで待ってはいられない。
    • 仙台市バスを走らせよう。
      現在、市バスでは岩切→県庁市役所前の路線があり、1時間に2本、7時台には4本のバスが走っている。この市バス路線をグランディ21まで延伸させればいいだけの話だ。
      これで、宮城スタジアムまでの日常の足が、もう1本つながることとなる。足の選択肢は多い方がよい。 (この部分、8/3追加)
      宮城交通ではだめだ。仙台市のバスを走らせることこそ、仙台市民のものになるのだ。
    • 岩切→県民の森→グランディ21→県民の森→岩切 のループバスでもよい。
      が、1時間に2本は最低でも走らせる必要がある。ループル仙台のような小さめのバスでもよい。
    • グランディ21周辺には多くの団地もある。菅谷台、青葉台、しらかし台、青山・花園などなど。しかも仙台に通う人が多い。
      専用軌道(あるいはバス)は、これら団地の住民が利用することは間違いない。
      現状は、利府駅まで出る。また、利府までの終電が早いため、バスの終車も早い。
      早朝から深夜までの利用促進を考えると、団地住民が絶好のターゲットではある。
    • が、視点は、宮城スタジアムを含むグランディ21や、県民の森に絞ろう。
      団地住民の利用を考えすぎると計画は行き詰まる。
    • なお、現状の利府駅−グランディ21のバスは1時間に1本程度。あんなものでは、5万人を運ぶには一生かかるだろう。
  • 岩切駅のバリアフリー化
    • 欠かせないのが、岩切駅のバリアフリー化である。
    • 現状の岩切駅は、本2002利府ネットが酷評したように、最低最悪の駅舎となっている。
      ・階段は狭くて急
      ・通路が狭い
      ・エレベーターはもちろんない。
      ・身障者用トイレもない
    • 最悪である。
    • 自治体が金を出して駅舎整備を行うべきことは、宮城スタジアムをぶっ壊すかどうか以前の問題なのだ。
    • しかも昼間は利府−岩切間のワンマン電車との乗換があり、あの非人道的な階段と通路を使わないといけない。
    • 岩切駅のバリアフリー化は待ったなしである。
  • 気軽に行けるスポーツ公園であるために
    • 朝、思いついたら気軽に行ける公園。それがグランディ21であるべき。
    • 宮城スタジアムに対する心のバリアフリーには、公共交通手段で、タクシーを使わなくとも、簡単に行ける、そういう思いが必要だ。
    • 「思い」は岩切駅整備と交通アクセスで、完璧に改善する。
    • 市民に「思い」が広がれば、利用人口は増えることは間違いない。
    • 現に、グランディ21の公園部分は多くの人で賑わっている。
    • さらに、近い将来、グランディ21岩切寄りに、ピクニックゾーンが整備され、芋煮会などができる施設ができそうなのだ。
    • 呑んだら、車では帰れないでしょ。おとうさん!

  • なぜ、利府駅ではダメなのか (2002/08/07追加記述)
    • 利府駅がダメというわけではない。利府駅では5万人のスタジアムの玄関駅としては適当ではない、それだけである。
    • ワールドカップ開催時の輸送計画では、利府駅は7000人を予定していた。ところがメキシコ−エクアドル、スウェーデン−アルゼンチン、日本−トルコ戦と回を重ねるに従い、利府駅利用者が多くなり、結局14000人が利用した。この14000人は1時間余かかって仙台行きの電車に乗り込んだ。
    • 帰りの混雑は筆舌に尽くしがたく、5万人を帰すためには、4時間かかる計算になる。
    • 利府駅は1万人規模のイベントではいいが、それ以上ではつらいのだ。だから、分散化がどうしても必要となる。
    • 岩切は1,2番線が利府行。3,4番線が本線の上下線だ。3,4番線には3分間隔で10両編成列車がやってくることができる。
    • 利府駅が6両編成、10分おきMAXとすると、岩切は10両編成、3分おきMAXであるから、単純に計算しても、岩切は利府の6倍の処理能力があることになる。
    • つまり、利府駅は1万人規模の玄関口。岩切駅は5万人規模の玄関口としてふさわしいわけだ。
    • 利府駅を見捨てたわけでは決してないが、岩切駅の心理的な近さと、利便性を捨てることはなかろう。
    • さらに言えば、利府町西地区の住民にとって利府駅よりも岩切駅の方が都合がよいことは確かである。
    • 3万人を超える人口となった利府町はアクセス駅を利府駅一つに絞る必要はない。むしろ2駅以上に分散化した方が成長が見込めるのではないか。
    • でも、岩切を玄関駅にすると利府駅が相対的に落ち込む、という懸念もあることは確かだ。が、依然、利府町にとって利府駅の利便性は大きなものがある。
    • 土地がある、人情豊かであるし、何よりも梨園を望む環境の良さは、他の駅の追随を許さない。
    • だが、それに甘んじてはならない。岩切駅が競争相手だったら、利府駅は何を仕掛けるのか。利府駅の側に産直品の直売所はあるか? 観光案内所はあるのか?
    • 積極的なセールスをしないまま、安閑としている状態こそ、衰退への一歩である。
    • むしろ、岩切駅を利府町の3つめの玄関駅として活用し、産直品売り場、観光案内所を設置してもよかろう。
    • しかしながら、問題は岩切の駅としての処理能力がないことだ。1億円あまりを投じて利府駅改修を行ったJRがさらに岩切駅改修を行うか、それが課題である。
    • 宮城県からの出費は無理だという。でも、バリアフリーのための出費は可能ともいう。利用者が多くなり、必然的に岩切駅が改築されることになれば、そこを乗り継ぐ利府駅利用者にとっても快適なものになることを忘れてはならない。
    • あの非人道的な駅が生まれ変わることを強く願いたいし、そのための運動を起こさなくてはならない。
  • (以上、2002/08/07追加記述)

種々のご意見にお答えして
ぶっ壊すことは本心か?
不要なものをとっておいても仕方がないでしょう。まして、年3〜4億円かかるようなものを、赤字財政の宮城県が必要でしょうか。
県民のためなら、3〜4億円がやむなし、は、正論でしょうか。その県民が利用していない施設は要らない。
アンケートを実施しては?
本HPでアンケートを実施することは考えましたが、意味がないので止めました。ここに来て見ている人の多くは、宮城スタジアムに対して辛口な人、あるいは否定的な人が多いでしょう。そんな状況でアンケートを実施しても、意味があるデータが得られるとは思えないからです。
直接会って意見が聞きたい
皆様に直接お会いしてもいいのですが、私の意見はこのHPで出尽くしています。話をする中で、尾ひれなどがつくかもしれませんが、それはこのHP中の意見のお飾りに過ぎません。会うよりも、むしろ電子メールや掲示板でご意見を拝聴し、それをHPの中に反映させていくことは、HPを見ていただいている方みなさんのためになるのではないでしょうか。
なお、人と会って話をするのは大好きです。ですから、千客万来。来る者は拒まず、去る者は追わず、です。私が心配しているのはみなさんの貴重な時間だけです。偉そうなことを言ってすいません。会うのが嫌、というわけではないことをご理解下さい。
本気なのか?
冗談でHPを作っているわけではありません。宮城スタジアムが好きだからこそ、たった3回のアバンチュールをしただけで、年老いていく彼女を見るにはしのびないのです。彼女はもっともっと美しくなるはずですし、その可能性を多く秘めています。

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