宮城スタジアム評価 2003年6月版 | |
さて、2003年6月の採点をしてみよう。 私の基準はすでに示してある(2002年7月)が、これを元に採点項目を作ってみる。2002年7月時の基準とは異なるところは、「専用軌道が必要。軌道がひかれるまで仙台市営路線バスが走っているか」を「交通アクセスの改善は見られるか」に直した点。これは仙台市依存の問題であると同時に、直接アクセス道路が未開通であるから。 なお、少々甘くした感もあるが、批判は受けたい。採点後に講評を記した。 | |
1.親しみを持ってもらうための方策をしているか | 8 |
2.宣伝・広報活動をしているか | 4 |
3.営業活動を積極的にしているか | 2 |
4.利府町民だけではだめ。仙台市民が多く利用できるような雰囲気作りをしているか | 8 |
5.甲子園、花園、有明、国立競技場に肩を並べるような要素はあるか | 0 |
6.あそこに行けば、必ず、「これ」をやっているという「これ」。つまり特徴付けはできているか | 0 |
7.障害者に優しいスタジアムであるのか(ソフトウェアも必要) | 4 |
8.W杯後は、誰でもどんなスポーツでもコンサートでも使えるようになっているか | 8 |
9.仙台市宮城野区岩切駅からの宮城スタジアムという状況になっているか | 0 |
10.交通アクセスの改善は見られるか | 8 |
11.岩切駅のバリアフリー化はなされているか | 2 |
12.気軽に行けるスポーツ公園となっているのか | 4 |
合計 | 48 |
講評:
まず、2002年7月と比べて改善したところはどこか、抜き出そう。
合格の可能性はあるのか? ポイントは2つ。 1) 特徴付け と、2) 岩切駅 である。特徴付けは全く行われていない。この重要性の認識が不足しているのだ。誰でも使えるスタジアムはいい。それだけでは、「49,000のスタンドを残す意味はない」のである。 スタジアムの特徴付けをして、シンボリックな存在にしないと、スタンドをそのままにしておく必要性を感じない。宮城野陸上競技場との相違点が曖昧なのだ。 宮スタは何のスタジアムだ? 陸上競技場? それでもいい。他の陸上競技場と違うところはないのか? メッカになってしまえば最高だが、そうはならなくても、他のスタジアムとは、ここだけが違うぞ! という、特徴付けは、ぶっ壊さないために、絶対に必要なのだ。 次に、岩切駅。内部はJRに任せるにしても、やはり公共交通の充実が必要である。果たして、岩切駅アクセスの調査はやっているのか。私が知る限り、全く動いていない。岩切駅からのアクセス充実は、当面、シャトルバスでも何でもいいが、「通常の交通アクセス」の確保という点でも絶対に必要である。 以上、2点がクリアされない限り、追試でも同じ結果となろう。 |